icon-home-right

所長コラム 2月号

~ 2020年02月12日

 所長コラム 2月号

[ お金を残す ]


 前月の続き「会社を潰す社長の財務!勘違い」古田圡満先生より。「流動比率が高いから、うちの会社は安全」流動比率はB/Sの中に示される流動負債に対し、流動資産がどれくらい占めているかを示すものです。現預金が少なく、多くが受取手形と売掛金と棚卸資産で占められていたらどうでしょう。流動比率が高くても、お金がなかったら支払ができません。「現預金があるから資金力もあるとは限らない」現預金がどのように調達されたものであるかが分からなければ、その会社の真の資金力は分からないのです。現預金70百万円、固定資金171百万円、売上仕入資金129百万円、合計370百万円。資金の調達は、損益資金146百万円、資本金20百万円、売上仕入資金(買掛金)42百万円、固定資金調達82百万円、短期調達資金80百万円、合計370百万円。損益資金は会社が儲けた利益の累計、固定資金調達は長期借入金、短期調達資金は短期借入金、固定資金は土地・建物・棚卸資産、売上仕入資金は売掛金・受取手形など。使ったお金は3億円、利益の累計と資本金は1憶66百万円ですから、1憶34百万円足りない。買掛42百万円し、長期借入83百万円しても9百万円不足。結局80百万円短期借入で賄いました。現預金より短期借入金が多い状態で、銀行から今すぐお金を返してほしいといわれた途端、資金ショートしてしまいます。自己資本比率44.8%(166/370)の会社です。流動比率・自己資本比率見誤らない。
 「支払手形は金利の付かない資金調達法」そもそも手形の中には、金利が含まれていますので大間違いです。会社は借金で倒産するのではなく、支払手形の不渡りで倒産します。会社の経営を安全にするためには、支払手形を減らす。最終的にはゼロするべきです。借金がいくらあろうと、いくら赤字を出そうと潰れることはありません。不渡手形を出さない方法は支払手形を発行しないことに尽きます。支払手形を減らすため借金をすることこそが、社長として正しい財務戦略となります。現金払いにし、値引き交渉。「受取手形は裏書きと割引のどちらが得」裏書は取引先が知られるが、割引料がかからない。利益が増えます。

髙林幸裕



同じカテゴリー(所長下手な字コラム)の記事
所長コラム 5月号
所長コラム 5月号(2024-05-07 10:55)

所長コラム 4月号
所長コラム 4月号(2024-04-10 11:57)

所長コラム 3月号
所長コラム 3月号(2024-03-06 16:35)

所長コラム 2月号
所長コラム 2月号(2024-02-05 11:02)

所長コラム 1月号
所長コラム 1月号(2024-01-05 14:53)

所長コラム 12月号
所長コラム 12月号(2023-12-04 13:27)

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。
top
削除
所長コラム 2月号
    コメント(0)