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所長コラム 3月分

~ 2020年03月10日

所長コラム 3月分


[ 実質無借金 ]

 引き続き「会社を潰す社長の財務!勘違い」古田圡満先生より。損益計算書は1年の企業活動の結果で、売上高・利益などの事業の結果を示すもの。社員一丸となって企業活動に取り組むことで実現するもので、全社員の努力のたまものと言える。社長1人で、どうにかできるものではありません。貸借対照表は、社長1人の意思によって大きく改善できます。端的な例が、総資産の圧縮。社長が、会社のあちこちに潜んでいるムダな資産を圧縮することで、会社が倒産しにくい、儲けやすい体質に変わっていきます。会社のぜい肉を落とし、ぎゅっとスリムにし筋肉質にする感覚。売掛金を回収したり、不要な土地や建物など、固定資産を売却したりして手元の現預金を増やし、ムダな借入金を返済し、総資産を圧縮する。重要な経営指標「自己資本比率」と「総資産経常利益率」が総資産の圧縮で大きく改善できる。自己資本比率は「自己資本(純資産)÷総資産」、強い財務体質か見る指標。高い会社は安全性が高く潰れにくい会社。総資産経常利益率(ROA)は「経常利益÷総資産」、資産をどれだけ効率よく使っているか示す指標で、儲けやすさを示す。棚卸資産や有価証券の売却などでも、総資産を圧縮できます。不要な資産や眠らせている資産があるなら、売却して現預金に変え、借入金の返済に回す。借入金が減れば、支払利息も減る。キャッシュフローが改善します。こうした決断は社長にしかできない。
 自己資本比率10%以下の会社は、いつ倒産するか分からない。多くの中小企業が負債を抱えています。自己資本比率30%以上を目指してくださいと言っても、なかなか難しいです。自己資本比率30%以上達成すれば、会社は安全なのでしょうか。答えは「いいえ」です。30%は最低限の目標、理想は60%以上。銀行が融資格付け表に設けている、自己資本比率の基準で60%以上が満点としている。
 実質的無借金を目指すには、具体的な目標値が必要。「実質的無借金」をまず最初の目標として、達成できたら少しずつ借入金を減らし、財務体質を改善して、理想的な無借金を目指す。最少に目指すべき自己資本比率30%で、現預金が借入金より多いこと。多くは、現預金があっても自己資本比率が低かったり、現預金も少なく借入金が多い状況です。まずは「実質無借金」目指しましょう。
髙林幸裕


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